赤銅(銅97%、金3%の合金)と並四分一 外三(金一分差し)(銅77%、銀23%、金1%の合金)の薄板を研磨、脱脂した後、交互に20から30枚重ね、ジグで固定します。
炉に入れ、バーナーで加熱します。高温になりすぎると金属が溶けてしまうので、溶ける寸前の温度を保ち加熱し続けます。
これにより金属を拡散接合させます。
接合された金属の側面を平らに削り、金槌とローラーを使って薄く延ばします。接合が上手くいっていない場合はこの工程で、割れ、剥がれが発生し、使い物にならなくなってしまいます。
金属は延ばす過程で硬くなるので、そのつど焼きなまし、やわらかくして延ばします。この作業を数十回繰り返し、2mm程度まで薄くなったら、裏側からポンチなどで叩きだし凸をつくり、ヤスリで削ります。この工程で独特の木目模様が作られます。
模様が完成したら、表面を平らに砥ぎ、地金の裏側を削り文字盤の厚みである0.8mmまで薄くします。その後丸く切り出し、中心と小秒針の穴をあけます。
最後に煮色着色を施し、日本の色金独自の色を発色させ、完成です。