通常の時刻だけでなく、日・曜日・月から閏年に至る正確な暦を表示する永久カレンダー機構は、複雑時計を代表する極めて精密なシステムです。
菊野昌宏は2010年、日本人時計師としては史上初めて、この複雑なシステムを搭載し、さらに脱進機への重力の影響を平均化し、時計の高精度化に貢献するトゥールビヨン機構を同時に組み込んだコンプリケーション・ウォッチの製作に成功しました。
このタイムピースの特徴は、既存の手巻きムーブメントをベースとしながらも、菊野自身の設計製作による部品を組み込んだ、単一製作の複雑機構ムーブメントが採用されていることです。
これはトゥールビヨン機構も同様であり、ブリッジ、板バネ、歯車などはもちろん、透明板を使用した回転式のインダイアルやブルースチール仕上げの針、さらにはケースに至るまで、すべて菊野自身の手作業によって生み出された作品です。
■スペック
名称:永久カレンダー・トゥールビヨン
サイズ:直径44.0×厚さ17.3㎜
ムーブメント:手巻き ETA製Cal.6497ベース
オリジナル・デザインのブリッジ組み込み
永久カレンダー
トゥールビヨン
ダイアル:シースルー仕様
透明板インダイアルによるカレンダー表示
針:手作業によるブルースチール仕上げ
他仕様:シースルーバック
非売品